ブラウネベルク（モーゼル）

ブラウネベルクの醸造所と言えばハーク家である。同家は1605年以来、ここでワインを造り続けてきた。1960年代に相続により、フェルディナント・ハーク(Ferdinand Haag)の２人の息子フリッツ(Fritz)とヴィリ(Willi)に分家した。フリッツ・ハーク家は下記の通り大御所ヴィルヘルム氏から次男のオリヴァー氏に代わっている。ヴィリ・ハーク家（ゴーミヨ２房）の現当主はヴィリの孫のマルクス(Marcus)氏である。

ブラウネベルガー・ユッファー・ゾンネンウーア・リースリング・アウスレーゼ 2004 Brauneberger Juffer Sonnenuhr Riesling Auslese 2004: フリッツ・ハーク醸造所（Weingut Fritz Haag、ゴーミヨ５房）。7.5％ 750ml 4500円。
これぞモーゼルのリースリング・アウスレーゼの典型。さわやかな酸味が、甘さと絶妙のバランスをとっている。（甘さを前面に出したラインホルト・ハールトの「ピースポーター・ゴルトトレプヒェン」と比較すると良い。）

　1965年からヴィルヘルム・ハーク氏がオーナー兼マイスターを務めていた。VDPモーゼルの会長も務めていたが、その地位を2004年7月に退き、翌05年2月に醸造所オーナーの地位からも引退した。
　その跡を継いだのは次男オリヴァー・ハーク氏である。ガイゼンハイム醸造学校で学びながらナーエのデンホフ醸造所やルーヴァーのカルトホイザーホフ醸造所での研修をへて、1999年からラインガウのヴェーゲラー醸造所のマネージャーを務めていた人物である。
　この2004年は、ヴィルヘルム氏とオリヴァー氏とが半々で造ったという過渡期の年となった。以上、http://homepage3.nifty.com/mosel2002/page088.htmlを参照
ブラウネベルガー・ユッファー・リースリング・トロッケン 2010 Brauneberger Juffer Riesling QbA trocken 2010: フリッツ・ハーク醸造所。12.5％ 750ml 2980円。
モーゼルの大御所も辛口を造るぐらい、ドイツ・ワインも辛口指向が顕著になったということか。
ゴーミヨ2012年版で当ワインは87点を獲得。
ブラウネベルガー・ユッファー・リースリング・カビネット 2013 Brauneberger Juffer Riesling Kabinett 2013: シュロス・リーザー醸造所（Thomas Haag、Weingut Schloss Lieser、ゴーミヨ４房）。
7.5％　750ml 2280円。

　当醸造所のオーナー兼マイスターであるトマス・ハーク氏は、フリッツ・ハーク醸造所のヴィルヘルム・ハーク氏の長男である。本来なら本家を継ぐべきだろうが、それより前に、少し下流のリーザーにあるこのシュロス・リーザー醸造所の地位を得て独立していたのである。
ブラウネベルガー・ユッファー・リースリング・カビネット 2004 Brauneberger Juffer Riesling Kabinett 2004: シュロス・リーザー醸造所。9.0％　750ml 2280円。