ライン下りと古城 4. ゾーンエック城（Burg Sooneck）
すでに9世紀にはこのあたりはコーネリミュンスター大修道院が領有しており、11世紀に当城とライヒェンシュタイン城が建設された。これら２つの城には大修道院から城代が任命されていた。しかし1241年に城代となったフィリップ・フォン・ホーエンフェルスは“盗賊騎士”となってしまった。
以後14世紀半ばまでの歴史はライヒェンシュタイン城の項と共通。
1344年にマインツ大司教が単独所有者となり、1346年にヴァルトエックの主馬頭たる騎士ヨハンに封土としてゾーンエック城は与えられた。皇帝カール４世は1349年に再建禁止令を破棄し、城は再建された。
15世紀にはヴァルトエック家とブライトバッハ家が城を分有した。1649年にヴァルトエック家が断絶し、ブライトバッハ家の単独所有となるまで相続争いが続いた。
1689年、プファルツ継承戦争でルイ14世に爆破された。1774年、城の廃墟はいったん私有化されたが、1834年にニーダーハイムバッハの共同体財産としてプロイセン王子＝後の国王フリードリヒ・ヴィルヘルム４世に売却された。王は、カール・シュニッツラー設計、P・フォン・ヴッソフ監督の下、新ゴシック様式の狩猟用別邸として、1843〜1861年にかけて再建工事を行った。しかし完成した年に王は亡くなり、以後、ラインラント・プファルツ国立宮殿当局の管理下に置かれた。1918年以降は国有化され、現在も行政管理下にある。
