マスカーニ　歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」

　1888年、楽譜出版社ソンゾーニョの懸賞に応募して第１位となった作品である。これでマスカーニは一躍ヴェリズモ・オペラというジャンルの確立者となった。「道化師」とセットになっていることが多い。
　その「道化師」と比べると、より叙情的な作品であるといえよう。最後も、主人公が決闘に出かける場面の後は、「主人公が死んだ」という町の人々の声だけである。（「道化師」の最後の殺人に至るまでの狂気の増大とは大違いだ。）しかし、それが本当の「現実＝ヴェリズモ」ではなかろうか。日常生活の中でそんな劇的場面に遭遇することはないのだから。

ガブリエレ・サンティーニ指揮ローマ歌劇場、フランコ・コレルリ、ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレス

EMI。1962年録音。「道化師」とカップリングの２枚組輸入盤。

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団
カルロ・ベルゴンツィ、フィオレンツァ・コッソット

DG。1965年録音。OIBP化。国内盤。
LP初出時は「道化師」とセットだった。
おそらくそのセットでPremio della Critica Discografica Italiana 1967 を受賞している。