紀行文
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12時15分羽田発BR191便で台北松山空港15:00着。
この便は台湾のエバー航空（長榮航空）の便だが、その親会社は「長榮集団（エバーグリーン･グループ）」という。アメリカの航空会社にエバーグリーン航空というのがあるため、エバー航空というらしい。今回我々が共演するオーケストラの「エバーグリーン交響楽団（長榮交響楽団）」の親会社でもある。
市内の移動はずっと専用バス。中国茶の店に寄ったあと市内観光は行天宮へ。行天宮近くの交差点の地下街は占い師の店が列をなしている。
夕食は浙江料理で食べたあと、ホテル（六福客桟）へ。ここで仕事で台湾在住の大学同期・日下氏と少し飲む。演奏会も聴きに来てくれるとのこと。
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当初の旅程表では午前中に合唱練習のあと、昼食をはさんで午後からオケとの練習ということだった。しかし実際は、10:30にホテルを楽譜持参で出発し、民芸品店に寄ったあと、昼食は練習会場にて用意された弁当。その後、午後からオケとの練習となった。
練習会場は「長榮海事博物館、財団法人 張榮發基金會」の建物。張榮發は「長榮集団」の創始者。その最初は「長榮海運」という船会社だった。中に入るといろんな昔の船が展示されている。
食事が終わり合同練習。ここで初めて「日本復興祈念合唱団」全員が集合した。盛岡バッハ・カンタータフェライン、岩手大学合唱団、仙台宗教音楽合唱団、山響アマデウスコア、東京21合唱団、神戸バッハ・カンタータ・アンサンブル、松江バッハ・カンタータフェライン、鹿児島復興祈念合唱団のメンバーからなる合同合唱団である。
エバーグリーン交響楽団の指揮者はゲアノート・シュマールフス先生。2011年のゴールデンウィークのドイツ旅行中、ローテンブルクでお会いし、２晩食事をともにさせていただいた方だ。練習の合間の休憩時間に、ご挨拶したら、覚えていてくださった。e旅の佐藤芳郎社長に２ショットを撮ってもらった。
練習中にはプレス取材もあった。その際のニュース映像がネット上でも見ることができる。私も画面のど真ん中に映っていたようだ。
夕食は全員で合唱団結団式。その後、士林夜店の見学へ行くが、私の乗ったバスのガイドさんは、「飲み食いはしないこと、品物もたいしたものはないよ」と言うので、ただ歩いただけだった。
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いよいよ演奏会当日。しかし11:00までは自由時間。というわけでカメラを持って市の中心部へ早歩きで向かう。
ホテルから地図を頼りに南西へ。逸仙公園（国父史蹟紀年館）→台北駅（台北車站）→北門→中山堂→台湾銀行・総統府・司法大廈→二二八和平公園・台湾博物館・台大医院とまわったところで時間切れ。
さすがに疲れたのでホテルまでタクシーに乗る。（ホテル「六福客賤」のカードを見せて「ここまで」と言う。）これで台湾ドルも消費できるな、と思ったのだが、料金が安くて（日本円で300円ぐらいしかかからなかった）まったく減らず。いいなぁ台湾。
本番の支度をもってバスでホテル出発。お買い物案内後、「六福客桟」内で飲茶の昼食。
14時から前日の練習会場にて台湾のクルーが日本に取材に来た時の映像を全員で鑑賞する。このフィルムが本番の前に会場でも上映される。これもネット上に公開されている。なかなかに感動的な映像だ。
映像視聴後、全員に氏名入りの国家音楽廳楽屋入場パスが配られる。国家音楽廳は、台湾でもっとも権威ある音楽ホールで、本来は台湾の国家審査をパスしたものでないと出演できないのだ。
その後歩いて国家音楽廳へ移動する。ここは中正紀年堂（蒋介石廟）の南にあたり、国家戯劇院と向かい合わせで建っている。ホールはなかなかに素晴らしい。残響も良い感じでpppも良く響く。
演奏会は19:30開演。その前に「軽食」が出るとのことだったが、これが結構がっつりとした野菜炒め弁当＋唐揚げ。お腹いっぱいで舞台上で寝てしまう危険が高まった。
本番第一ステージは岩手大学合唱団が宮沢賢治の詩による合唱曲を披露。その後が我々の出番である。第1楽章からずっと舞台にいるのだが（板付き）、椅子がないので舞台の段差に座って待つ。これは背中や腰が痛くてたまらない。眠くなるどころの話ではない。終楽章後半ようやく立つことができた時は、それだけでホッとした。歌い始めたらあっという間に終わってしまった感じ。日下氏が２階席にいるのが見え、退場の際こちらも少し手を振って答えた。
終演後、22:00頃から打ち上げ懇親会。お開きは24:00。鹿児島の方々は福岡空港に戻る便の都合で5:30、関西空港に帰る方々は6:00にホテルを出るのだから大変だ。私はとてもお見送りなどできなかった。
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羽田へ戻る私たちは9:30にホテルを出て午前中市内観光。衛兵交代の時間にあわせてまずは忠烈祠。次に龍山寺、中正紀年堂。昼食はモンゴル式BBQ。台北松山空港16:00発の便で19:50に羽田着。
