萩 旧久保田家住宅
久保田家の初代庄七が江戸時代後期に近江国から萩に移って、萩市熊谷町の久保田家の分家となり、御成道の菊屋家の北向かいで呉服商を開いた。2代目庄次郎の時に酒造業に転じ、以来明治30年代まで造り酒屋「あらたま酒店」を営業していた。明治時代には、来萩した名士の宿所としてもしばしば利用されていた。
主屋は、屋根裏に物置や使用人の寝間を設けた「つし二階」を持ち、立ちが高いのが特徴。幕末から明治前期にかけての建物として、意匠・構造・技術に優れ、酒造業で繁栄した往時の状況もよく伝えている。
